2023年サイバーセキュリティ月間の寄稿コラム

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2023年サイバーセキュリティ月間の寄稿コラム

内閣官房 内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)
副センター長 内閣審議官 𠮷川 徹志

 デジタル社会の進展に伴い、インターネットの利用が進展する一方で、病院や学校、図書館といった身近な存在がランサムウェアなどのサイバー攻撃の被害に遭うなど、社会経済活動に大きな影響が及んでいます。サイバー空間を安全・安心に利用していただくためには、一人ひとりの意識・理解を深め、基本的な対策を徹底することが重要であるため、政府では毎年2月1日から3月18日までを「サイバーセキュリティ月間」とし、「サイバーセキュリティは全員参加」をスローガンに、産学官民で連携した普及啓発活動に取り組んでいます。

 本月間では、「OSやソフトウェアは常に最新の状態にしておこう」、「パスワードは長く複雑にして、他と使い回さないようにしよう」、「困った時はひとりで悩まず、まず相談」など、誰もが最低限実施すべき「サイバーセキュリティ対策9か条」の周知や、サイバー脅威に対する適時・適切な備えを実施するための経営層向け啓発映像の公開やセミナーの実施、警察や民間事業者など様々な主体によるサイバーセキュリティ対策を促すための利用者向けイベントの開催などを予定しています。また、公的機関の実施・提供するサイバーセキュリティ関連施策の参加者・利用者や提供者によるコラムの発信もいたします。

 月間をきっかけに、皆さん一人ひとりが、ぜひ周りのご家族やお友達、地域や職場の方々にも正しい知識を広めていただくなど、「全員参加」で取組を進めていただければと思います。

 また、安全保障の観点でも、昨今、サイバー空間における自由なアクセスやその活用を妨げるリスクが深刻化し、サイバー攻撃の脅威が急速に高まっていることを踏まえ「国家安全保障戦略」を昨年末に策定したところです。

 サイバー空間では、国境を超えた攻撃が容易に行われることから、政府では、日米豪印、いわゆるQUAD(クアッド)におけるサイバーセキュリティキャンペーン等、国際的な取組とも連携し、サイバーセキュリティの確保に万全を期してまいりますので、今後とも、政府の取組に対する皆様の御理解と御協力をお願いします。

2023年2月1日