2023年サイバーセキュリティ月間の寄稿コラム

TOP 2023年サイバーセキュリティ月間 2023年サイバーセキュリティ月間の寄稿コラム 国立研究開発法人情報通信研究機構 サイバーセキュリティ研究所 ナショナルサイバートレーニングセンター(NICT) 大畑 和也

2023年サイバーセキュリティ月間の寄稿コラム

1.どんな仕事をしていますか?

 国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)という国の研究所でサイバーセキュリティと教育に関する研究をしています。私の仕事は、弊研究所が実施する、サイバー攻撃に対する対処法を学ぶ「CYDER」演習プログラム受講者アンケート分析手法の開発です。学習効果の向上を目的とした改善のため、深層学習(ディープラーニング)技術を用いて受講者から頂いたアンケート回答分析および可視化に取り組んでいます。

2.どんなことを学ぶプログラムですか?

 SecHack365は一年をかけて自身の興味関心をひたすら追求し、ICT技術・セキュリティに関するオリジナルな成果物を生み出すプログラムです。製作の過程では、「トレーナー」と呼ばれる第一線で活躍する技術者や研究者の方と成果物の開発について相談し、助言を受けることでより洗練されたアウトプットを作り上げることができます。

3.参加してよかったと感じることはなんですか?

「分野を超えて見聞を広めることができる」
 SecHack365の受講者は年齢や性別、出身も様々ですが、全ての受講者に共通する点が2つあります。それは、ひとりひとりがセキュリティに関連する分野に強く関心を持ち、選考を突破してきたということです。そのため、受講者と交流していると、自分が知見を持っていない分野の深い話を聞くことができるほか、成果物開発のヒントとなる全く新しい視点を得られることが少なくありません。SecHack365ほど多種多様な人が集まるコミュニティを探すことは簡単ではく、大変貴重なプログラムであると感じます。
 本プログラムに参加することでセキュリティについて日頃から考える習慣が身に付くため、セキュリティの知見を持つ研究者やITエンジニアとして、市場価値の高いキャリア形成につながると実感しています。

4.このプログラムはどんな人におすすめですか?

「世の中に何か新しい価値を提供したい」
 SecHack365は自身のアイディア、実装力、行動力で何か新しいことをやってみたいと考える意欲ある若者に最適なプログラムだと私は考えます。なぜなら、本プログラムはその気持ちを支えるために十分な環境を受講者に提供するからです。自分ひとりで行う開発では、製作途中で開発へのモチベーションが続かなくなってしまうことや、製作物に対して他の人から意見をもらえる場が少ないことも考えられますが、SecHack365ではその心配をするは必要ありません。他の受講者の頑張る姿からエネルギーを得ることができ、発表の場では自身の作品に対してたくさんの意見を受け取ることができます。何か漠然とでもアイディアを形にしたいと考えている方は、ぜひ応募を検討してみてください。