寄稿コラム
寄稿コラム
(民間企業)
(普及啓発・人材育成)
1. どんな仕事をしていますか?
私は日本電気株式会社(NEC)のサイバーセキュリティ戦略本部で、サイバーセキュリティ領域のタレントマネジメントを担当しております。タレントマネジメントとは、採用、人材育成など、サイバーセキュリティにかかわる社員がより活躍できるように手助けする仕事です。私たちタレントマネジメントは当社グループ全体のサイバーセキュリティに関わる社員に人材育成を行うことに力を入れており、今回は人材育成に関してメインにお話します。
2. 仕事をしていて大変なところ、難しいところは?
仕事をしていて大変なところは、どうしたら研修内容を受講者が短時間で効率的に理解できるかを考え、研修内容や研修の仕方を設計することです。当社では、製品・システム・サービスの企画・設計段階からセキュリティを組み込む「セキュリティバイデザイン(SBD)」の考え方を実践するために、セキュリティ専任ではない社員へもSBDを中心としたセキュリティの基礎知識の教育を行っています。社内には、さまざまなセキュリティの知識レベルの社員や本務が忙しく時間が思うように取れない社員もいます。どの程度のレベルで研修を設定すれば短い時間で理解してもらえるか、受講者の立場に立って考えることが難しいです。
3. どんなことを考えながら仕事をしていますか?
「みんながみんな同じことが得意なわけではない」
研修を受ける社員がこういうことに向いてそう、というのはよく考えています。得意なこと、苦手なことも人それぞれです。1人で黙々と業務をすることが得意な方もいれば、お客様とコミュニケーションと取るのが得意な方、チーム作業が得意で開発をスムーズに進められる方など、会社の中にもさまざまな性格や個性・特技を持った方がいます。そういった方々がそれぞれ得意なことを伸ばし、本人が気づいていない能力を見つけて、より活躍するための環境を整えることが私たちの仕事です。そのための研修制度の整備や、社員の過ごしやすい職場環境を整えることを考えています。
4. 安全・安心のためにこれだけは絶対にやってほしいことは?
「どんな職業でも、セキュリティ対策は必要です」
近年、ITは家電や、病院などのヘルスケア、デパートの設備等幅広く使用されるようになってきました。同時にサイバー攻撃は常に進化し続け、日々新しい手法の攻撃が生じています。皆さんにお願いしたいのは、サイバーセキュリティ関するニュースにはぜひ関心を持ってもらいたいです。世の中のITは全てセキュリティが必要不可欠です。学生さんでも、セキュリティ専任で仕事をしていなくとも、情報収集は怠らず、万が一に備えるようにしてみてください。
日本電気株式会社(NEC)
サイバーセキュリティ戦略本部
鈴木 明日香