家族や友達と一緒に楽しく学ぶサイバーセキュリティ

埼玉県警察サイバー局公認キャラクター Cybear(サイベアー)

埼玉県警察本部生活安全部サイバー局サイバー対策課
課長補佐(対策・官民連携)  野口 敏彦

  • 実施しているファミリー層向けの取組について教えてください。

    埼玉県警察本部サイバー対策課は、県内の産学官の関係機関・団体との協議体である「埼玉サイバーセキュリティ推進会議(通称:SCSC)」や高校生や大学生などの埼玉県警察サイバー学生ボランティア(サイバースペースガーディアンズ)などと連携して、講演、イベント、公式SNS・Youtubeなどを通じて、みなさんがサイバー犯罪の被害に遭わないように、インターネット利用時に気をつけて欲しいことなどについての広報啓発活動に取り組んでいます。
     そこで、今回は令和6年の夏休み期間にSCSCと学生ボランティアと協力して開催した、学生向けの体験型サイバーセキュリティイベント「SCSCサマーキャンプ2024」をご紹介します。

  • 取組の特徴、ユニークな点を教えてください。

    イベントには高校生を中心とした若者が参加し、

    「サイバーセキュリティに関するクイズ」 「サイバーセキュリティを学ぶボードゲーム」 「サイバー犯罪被害防止シミュレーションコンテスト」

    をチーム対抗で行い、各ゲームでの獲得ポイントを競い合いました。

    「サイバーセキュリティに関するクイズ」では、写真に写り込むわずかなヒントから撮影場所を特定する問題などを出題し、ネット検索を駆使することでSNSに投稿した撮影場所を「特定」できてしまう危険性などを伝えました。

    「サイバーセキュリティを学ぶボードゲーム」は、インターネットでの詐欺被害に遭って、模擬マネーを失ったり、反対にサイバー犯罪の被害防止をして模擬マネーを獲得したりしながら、ゲームを進め、発生したイベントの解説を通じてサイバー犯罪について理解を深めてもらいました。参加者はサイコロの目に一喜一憂するなど、大いに盛り上がりました。

    「サイバー犯罪被害防止シミュレーションコンテスト」では、サイバー犯罪の被害に遭いそうになっている人に扮した警察官に対し、参加者がゲームを通じて身につけた知識でサイバー犯罪の手口であることを見抜き、被害に遭わせないように説得を試みました。どの参加者もゲームを通じて学んだサイバー犯罪の手口や危険性をしっかりと理解し、見事に被害を防いでくれたのにはとても驚かされました。

    なお、イベントは、サイバー学生ボランティアが司会進行役などを務め、参加者と一体となってイベントを盛り上げました。

    SCSCサマーキャンプの様子

    SCSCサマーキャンプの様子

  • どんな方に利用してほしいかを教えてください。

    イベントで使用したクイズやボードゲームは、ほかのイベントやセミナーでも活用していますが、小学生や高齢者の方にも好評で、「楽しかった。もっとサイバーセキュリティのことが知りたくなった。」「分かりやすかったし、学んだことを孫にも教えてあげようと思う。」などの声をいただいています。ぜひ、あらゆる世代の方に当課のイベントなどに参加していただき、楽しみながらサイバーセキュリティを学んで欲しいと思います。

  • その他、今後の展望や取組に参加した方の感想などがあればお願いします。

    【サイバー学生ボランティア 日本文化大學 M・K様】
     私は、サイバー学生ボランティアとして県警サイバー対策課の方と一緒に、司会者として参加しました。私も今回のイベントのクイズやボードゲームなどを通じて、インターネットを利用する中での危険性を参加者の方たちと一緒に体感することができました。
     「このような状況で被害が発生しています」という具体例を用いての説明は、私たちにとって身近なものであり、私自身、改めてインターネットの利用の仕方を考え直すとても良い機会になりました。

  • 最後に、コラムを読んだ方にメッセージをお願いします。

    サイバー犯罪は、手口を知り、注意すべき点などの正しい知識を身につけることで、その多くを防ぐことができます。
     私たちも、サイバー犯罪の被害を減らすことができるよう、分かりやすい情報の発信などに取り組んでいきますので、少しでもサイバーセキュリティ対策に関心を持っていただけると幸いです。
     当課では、サイバーセキュリティを楽しく学べるイベントを随時開催しているほか、セミナー等のお申し込みをいつでも受け付けていますので、埼玉県警察ホームページサイバー対策課公式X(@spp_cyber)をチェックしてください。